
fx 取引 初心者問題の課題
小売業でも店舗や倉庫を抱えていたり、業種を問わず本社、支店、営業所、福利厚生施設を保有していますから、実際にはすべての業種に影響があります。
そこで、企業の持つ組出品機能別にこの影響を考えてみましょう。
研究所などの研究開発施設は共用資産として扱われます。
キャッシュを生まない施設なので、研究開発の成果が将来多額のキャッシュ・フローを生むという論理的説明ができればよいのですが、研究成果を直接販売するようなしくみでなければ、キャッシュ・フローの判断が難しく、また、簿価が高い場合は減損損失の計上可能性大となります。
物流倉庫は、資産グループの一つに入り込む可能性が高く、製品別の資産グループや事業部別資産グループとしてキャッシュ・フローをみていくことになります。
このため倉庫自体の簿価が高いと資産グループとしての収益構造の足を引っ張ることにもなりかねません。
地価の安価な場所への移転や賃借する方向に進むものと思われます。
工場には土地・建物、製造ラインとしての機械設備、併設する倉庫など数多くの固定資産があります。
収益性の低いラインは減損の兆候ありと判定される可能性が高く、製造品目の変更や製造中止、設備の売却処分も検討する必要があります。
工場全体でも同様に将来キャッシュ・フローを精度高く見積もる必要があります。
閉鎖が予定され翌期以降に処分が決定している場合には、前倒しで減損損失を計上することになります。
支店・営業所で利益を上げられない施設は減損の対象になります。
土地、建物、建物付帯設備、営業車両など固定資産をすべて合算し、使用価値を検討します。
建物単位での将来キャッシュ・フロー見積りが常に必要になります。
減損の兆候があれば、拠点政策とからめて営業拠点の閉鎖や縮小を必要としたり、営業内容の見直しとともに、オフィスの生産性を上げる検討を行い、場合によっては資産売却・賃借ビルへの移転を検討したりする、というようなさまざまな角度からのシミュレーションが必要になるでしょう。
また、小売業の場合、屈舗という固定資産があります。
これも届舗単位の採算性をみる必要があります。
採算の悪い店舗は、販売戦略を見直して収益を上げる努力がよりシビアに要求されるものとなり、場合によっては閉鎖の判断を迫られるケースもでてきます。
また工場閉鎖のケースと同様、閉鎖が予定されている場合には処分損失見込み額を前倒しで減損損失として計上しなければなりません。
本社機能を持つ管理部門の入った本社ビルは共用資産として、全社ベースでの減損判定が行われます。
簿価が高い本社ビルを抱える企業は、企業全体でそれをカバーするだけの収益を上げていく必要があります。
企業が抱える社宅、社員寮、保養所や研修所といった福利厚生施設も共用資産として扱われ、減損会計の対象になります。
また、遊休地も減損会計の対象となります。
これも前述したように「現在の状況に基づきキャッシュ・フローを見積もる」ので、将来キャッシュ・フローはマイナスになる可能性が高く、正昧売却価額での判定になり、地価の動向が気になります。
特に、他の固定資産もそうですが、バブル期に購入したり投資した土地・建物の不動産類は著しい打撃を受けることになります。
事業を進めるか処分を行うかなど保有施設の整理の判断を迫られることになります。
無形固定資産についても同様で特許権や著作権などの知的財産権やM&Aなと、で、支払ったのれん代、借地権なども減損会計の対象です。
それぞれの取得にかかった費用ではなく収益にどれだけ貢献できているかが間われることになり、将来キャッシュ・フローの見積りに加えられます。
事業収益への貢献度が少ないと減損の対象となります。
減損会計の導入は、企業に多大な影響を及ぼすことがわかっていただけたと思います。
では、事前に行うべきことや減損の兆候がありそうな場合の対応としてはどのようなことが考えられるのでしょうか?まず、資産および資産グループを確定し、将来キャッシュ・フローを明確にすることです。
その資産の使用価値が明確でないと、手の打ちょうがありません。
そして、キャッシュ・フローを向上させる、あるいは改善することによって資産の価値を上げる施策を打つことです。
減損の兆候が現れている資産について継続保有を選択する場合は、減損損失の計上もやむを得ません。
他の資産でキャッシュ・フローが見込めるのであれば企業全体としてこの損失分をカバーしていきつつ、キャッシュ・フローを向上させていく努力を進めることに尽きます。
また、当該資産の利用方法を再検討することも必要です。
当該資産を利用しての現在の事業遂行では収益が見込めないのであれば、別の事業に利用方法を変えてみる、あるいは、全く新規の事業を立ち上げることにより、新たな利用方法が生まれることも考えられます。
ともかく、キャッシュ・フローを上げていく方策をさまざまな角度から検討し、新たな戦略を立てる必要があります。
将来キャッシュ・フローの向上が見込めず減損損失計上が見込める資産について、思い切ってオフバランス化を進める子もあります。
オフバランス化にはいくつかの方法がありますが、売却が可能であればキャッシュが手に入るため、有利子負債がある場合には返済が可能ですし、その資金で別の事業に投資することもできます。
売却には、単純売却のケースと不動産証券化のスキームを用いるケース、売却するがそのまま売却先と賃貸借契約を結ぶことにより実際の使用を継続するセール・アンド・リースパック(SaleandLeaseBack)のケースなどがあります。
売却の場合には、売却損失を法人税法上の損金に算入できるメリットがあります。
売却が見込めない場合には、そのまま廃棄処分することも選択肢の一つです。
ただし、処分するには費用がかかることが多いので、留意する必要があります。
このように、減損会計が導入されるにあたって、すぐにでも取り掛かる必要のある事項がたくさんあることがわかってきました。
特に、ファシリティを管理する担当者にとっては、大きな課題であるといえます。
具体的にどのようなことを行うのかについて説明します。
「意見書」に付帯された「固定資産の減損に係る会計基準」には次のような事象を減損の兆候として例示しています。
これらの兆候がみられない資産または資産グループについては、減損損失の計上を免れます。
(2)使用されている範囲または方法について司回収可能価額を著しく低下させるような以下のような変化(あるいは変化見込み)事業の廃止または再編当初の予定よりも著しく早い処分当初の予定と異なる用途への転用遊休状態(3)使用されている事業の経営環境が著しく悪化(あるいは悪化の見込み)減損の兆候がみられた場合唱当該資産または資産グループが生み出す将来のキャッシュ・フローを単純に合計した額と簿価を比較し、合計額が簿価を下回る場合には減損損失額の具体的算定に進みます。
ここで「単純に」と表現したのは、本来司資産価値としての現在価値を算出するには、割引率で将来キャッシュ・フローを割り引いて合計するべきなのですが、ここでは簡便化のため割り引かずに単純合計した額でよいとされているからです。
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